9- パーティー結成

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「すみません。合宿メンバーはまだ募集してますか?」 勇人たちが盛り上がっていると、二人連れの男性が声を掛けてきた。 「募集してるぞ。」 「僕たちも参加させてください。」 「いいぜ。」 ウィルは男性二人と握手を交わした。 「メンバーは揃った。改めて自己紹介をしようか。俺は、ウィル。ランクCの剣士だ。よろしくな。」 ウィルは、剣が収められている腰のホルダーを叩いた。 「俺は、ハヤト。ランクはまだF。サポーターがどう動けばいいのかを合宿で学びたいと思ってます。よろしくお願いします。」 緊張した面持ちでメンバーを見回し、勇人はお辞儀をした。 「アサレアです。ランクEの魔法使いです。足手まといにならないように精一杯頑張りたいと思います。」 アサレアも緊張した面持ちで挨拶をした。 「僕は、ベルトルド。ランクCで武器は槍を使ってます。合宿という響きに誘われて来ました。よろしくお願いします。」 ベルトルドは、持っている槍で床をトントンと鳴らした。 「同じく、ランクCのロマーノです。装備は宿に置いてきてしまいましたが、盾持ちの剣士です。よろしくお願いします。」 ロマーノは、人懐っこい可愛らしい笑顔を見せた。 「私は、トニア。ランクAの魔法使い。ハヤトくんに、サポートに必要なあれこれを伝えるために参加するわ。よろしくね。」 「よし。合宿期間は、30日。お互いに協力しあいながら頑張ろう。」 ウィルの言葉に、全員が頷いた。 「30日の間って・・・どうやって稼ぐの?」 勇人は、おずおずと尋ねた。 「それはな。ベルナベは、依頼をギルドで受けるだろう?それは、街の依頼をギルドが管理してるだけで、依頼に必要な紙とインクがあれば、誰でも依頼を出せるんだよ。依頼主のサインで完了報告が出来て、いくらかは前払いもしてもらえる。残りはベルナベに戻ってきたときに受け取れる。」 「そういう仕組みなんだ。」 「だから、カルムの街で依頼を受けたり、モンスターから採取したものを換金したり、自分たちで使ったり、色々と方法があるから心配しなくても大丈夫だ。」 ウィルは、勇人の頭をクシャクシャと撫でた。 「明日の朝、みんなで必要なものを買い出しして、昼には出発しよう。俺はこの後、荷馬車の手配をしてくる。」
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