【003】滴る汗と手のひらが熱い

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【003】滴る汗と手のひらが熱い

「っしゃー!」 わずかに早く足を踏み入れていたショウが、歓喜の声を上げる。 「ha……haha、ショウ、っ、やりますね」敗北のショックにより、うなだれるジョニー。 「……いい勝負だったぜ」息を整えたショウは、ジョニーの元へ行く。 全力の勝負で、友情が芽生えた二人、顔を見合わせギュッと握手をした。 (滴る汗と手のひらが熱い) 後から追い着いたクラスメイト達が「何やってんだよ」という視線を二人に向け、次々と部室棟の奥へ入っていく。 「やべ!?つい……情熱に身を任せすぎたぜ!」ハッとショウは慌てる。 これ以上遅れを取らないよう、部室棟の奥に見える『アルバイト部』へ向かっていった。
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