謎の猫耳 美少女ルナにひと目惚れ

1/1
前へ
/14ページ
次へ

謎の猫耳 美少女ルナにひと目惚れ

 試しにボクは隣りの『猫カフェ』へ行って中の様子を伺った。思ったよりも猫がたくさんいた。  一時間、コーヒー代込みで千円と良心的な猫カフェだ。  さらにボクは割引券で格安になっていた。  取り敢えずコーヒーを頼んだ。  コーヒーを飲んでいると音もなく猫耳をつけた美少女がボクに寄ってきた。 「えェ?」  なんでこんな猫耳の女の子がいるんだろう。  珍しく淡いピンク色の毛並みだ。 「ニャンニャンニャン」  いきなり美少女はボクに抱きついてペロペロと頬を舐めてきた。 「ハッハハッ、よせよ。くすぐったいから舐めないで。あッあのォ店員さん、この子は?」  たまらずボクは近くにいた女性の店員に助けを求めた。 「フフゥン、その子猫はルナって名前です。人見知りが激しいので、あまり一見(いちげん)さんには懐かないんですけど。珍しいですね」  女性の店員がニコやかに応対してくれた。  ネームプレートには尻野(シリの)アンナと書かれてあった。 「はァ、そうなんですか。ルナか」  可愛らしい名前だ。  猫耳をつけた美少女の名前は『ルナ』と言うらしい。  しかも驚くことに猫又だ。  根元からシッポが二本に別れて生えていた。  だがそんなことは何の支障もない。  スゴくスタイルが良い美少女だ。  しかしもっと不思議なことがあった。  なぜか、ボク以外にはこのルナの事が子猫に見えるらしい。  おかしな事にボクの目にだけ美少女に映るのだ。  そしてボクは、一瞬でルナに魅せられた。  ひと目惚れだ。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加