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猫達が発した、全く思ってもみなかった台詞に、一気に固まる室内の空気。
「やっぱりこいつら妖怪なんだ！化け猫なんだよ！ただの塩じゃ駄目だっ！岩塩っ！玄関に岩塩のランプあったじゃん？！あれ投げよう！」
岩塩なんて投げてどうするつもりだ。
完全にパニックに陥っている兄に追加のドーナツを与えつつ、私は猫達に、取り敢えず話の続きを促してみた。
「にゃ。実はあなた達が転生する時、ちょっとした問題が発生したのですにゃ」
そう語るのは、白猫――リリの方だ。
口調から察するに、恐らく此方が私が出逢った女神の方だろう。
次いで、黒猫――ララが言葉を繋ぐ。
「日本や現代の世界からレグムントへの転生っていうのはよくあったけど、レグムントから現代日本への転生は前例が無くてにゃ。私達も初めての試みだったんにゃよ。結果、成功は成功したんにゃけど……」
「あなた方の魂を転生させる際、この現代日本へと繋げた異世界同士を繋ぐ通り道を使って、レグムントにいた魔族が100体……この現代日本に逃げ出してしまったのですにゃあ」
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