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「魔族が100体逃げ出しただって……?!」
猫達の言葉に愕然とする私。
私が急に声を荒げた為か、猫達はビクッとして私の部屋のテーブルの下に素早く隠れる。
「わ、私達だって申し訳ないと思ってるんですにゃぁ〜!」
「そーにゃそーにゃ!それに、私達はその責任を取らされて、神様に猫の姿にされてここに送り込まれたんだからにゃ!もう、罰は受けてるんにゃ!」
――何でやらかした側なのに、この2匹はこんなに偉そうなのだろう。
「ただ、それと私達にスキルが残っていた事と、一体どういう関係があるんだ」
すると、私の言葉に――申し訳なさそうに白猫がテーブルの下から顔を出した。
そうして、消え入りそうな声でこう告げる。
「魔族は基本的に、『強い輝きを放つ魂』を好んで食べようとしますにゃ。元レグムントの人間であり、誇り高い魂を持つ転生者のお二人は、まさに格好のターゲットなんですにゃぁ」
「冗談だろう……?」
――転生しても尚、魔族と戦わなければいけないのか。
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