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「私は貴方が好きなの! なのに勝手に結婚するなんて許せない!」
急な言葉。だけど彼女は自分の心にあった言葉を語っただけ。それでも彼は首を傾げる。
「結婚するのはそっちじゃないのか? 俺はそれを聞いて今、告白しないとって思ったのに」
慌て意味が分からなくてもどうにか言葉にして彼女に思いを告げる意味を言う。当然彼女も首を傾げた。
二人に疑問符が浮かんで「私は結婚なんてしないよ」と「俺もまだ」なんてお互いを見つめる。そうしていると段々と今の状況を把握できるようになる。
「嘘なんだ」
やっと気付いて呟きが同時に落ちている。もちろんその犯人はわかっているので二人はまた顔を合わせる。頷いて語る言葉はまた一緒だろうな。
「あいつらか」
だけどその時には二人とも想いは告げてしまった。だから「俺が、結婚するとしたら君だけなんだけど」と勇気を彼が担い「うん。あたしもそれには同意見だ!」と愛嬌良く彼女が笑った。
高いところの姿を式の準備に焦っているスタッフをそっちのけに新郎新婦がバルコニーの見える中庭から眺めて「おーい! 告白できたのー?」と「俺たちの作戦どうだった?」なんて言葉が聞こえる。新郎新婦が示し合わせた嘘を今明らかにしている。
軽く彼女と彼は怒った顔を見せるが、それでも友人たちの優しさなんだと思って、好きだった人で多分もう恋人か、それ以上になっている人の姿を眺めた。そして二人は抱き合って「ヒュー!」っと新郎新婦から歓声が上がるけどこれは状況がが逆だ。
「怒ろうか」
愛の有るのを確かめた二人だけどそれから友人たちを見て語るのは優しいばかりの言葉じゃなくて少し笑いながらもそんな風にすら語られていた。
おわり
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