ハレの日のお菓子を、一緒に食べた日

5/5
前へ
/51ページ
次へ
「長倉君の親戚の、海の家? 」 「そう、八月の始め、二週間だけなんだ」 航平は、少し考えてから『いいよ』といった。 海の家の場所と、連絡先をしっかりと教えて行くように言われた。 「それと、ベッドが欲しいんだ」 「ベッド?  あぁ、そうだね。 碧君は、その方が、使いやすいだろう。 いいよ」 航平は、何も不思議に思わずに、あっけらかんとそう言った。 「こうちゃん、そのベッドはね、こうちゃんと一緒に使いたいんだ」 「え? 」 航平は、不思議そうな顔をした。 「ベッドの方が、体への負担が、少ないんだって」 碧の言葉に、今度は思い当たったらしく、顔を赤くした。 「そっ、それはっ、はっ、グ……ゲホッ」 慌てた航平は、食べていたご飯が、喉に詰まったようで、慌てて胸をドンドンと叩いていた。 航平の、その反応は、つまり、碧とベッドでをするのか、わかったということだ。 碧は、航平の背中をさすりながら「一緒に、選びに行こうね♡」と、言ってにんまりと笑った。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

211人が本棚に入れています
本棚に追加