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ヤンキー
「この世間知らずのボンボンがぁ!」
ダメだやられる、と俺が目をギュッと閉じたその時。
「雑魚が群れんな、うっとうしい」
薄目を開けると、俺のことを殴ろうとしていたリーダー格の奴に、どこから現れたのか、学年でも有名なヤンキーが強烈な右ストレートをお見舞いするところだった。
十人近くいる相手にひるむことなく、バシッ、ボクッ、と一人ずつ確実にのしていく彼の姿に――そのまぶしい金髪と冷め切った横顔に、俺の心はいとも簡単に奪われてしまった。
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