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怪人が当たりました
その夏、ボクの平穏な生活は一変した。
突然、予期せぬハリケーンに見舞われたようだ。
夏休み直前の蒸し暑い日、不意に謎の美少女が現われた。
服装からすると配達員のようだがアイドルみたいに可愛らしい美少女だ。
彼女は妖しく目を光らせて微笑んだ。
「フフゥン、おめでとうございます。怪人の詰め合わせセット、一年分が当たりました」
サラッと言うので、まるで商店街の福引券で一等賞の温泉旅行が当たったような口ぶりだ。
「はァ……?」
なんだって。
一瞬、ボクは我が耳を疑った。思わずボクは聞き返そうとした。
確か彼女は怪人の詰め合わせセットが当たったと言ったのだと思う。
グリコのオマケじゃないんだ。
そんな怪しげな賞品などあるのだろうか。
それともなにかのドッキリなのか。モニタリングでどこかから撮影でもしているのだろうか。
ボクはチラッと辺りを見回してカメラを探した。
こうして、つい先ほど彼女が来てボクの穏やかだった日常生活は一変した。
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