飛鼠と歌姫と私の世界

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 今日も師匠とDMをしていた。  コンテスト『青春』に向けてボカロを投稿した。  お疲れ様会、感想会、打ち上げ、たぶんそういうものだ。  師匠と私は実際に会ったことないが年上のお姉さんって気がする。 『今回も良かった。あのコードいつもと全然違うよね?』 『はい。私、教室ではぼっちで青春とは程遠いので。私じゃないところが青春だって思って』 『面白い着眼点。ももぱち、私も』 『ぼっちですか?』 『そうだった。学校難しいよね。でもいつか気が合う人と出会えるから』  胸がずきりとした。  師匠は会えたのだろうか?  それにSNS上の私たちは出会ったに含まれないのだろうか?  なんて考えすぎだ。 『ねえ、悪夢バットとしてのクイズです。蝙蝠の鳴き声はなんでしょう?』 『騙されないですよ。蝙蝠は超音波なので』 『それがね、鳴き声があるの。キィキィとかチチチって』 『普段は超音波ですよね。いつ鳴くんですか? メスへのアピールですか?』 『それはね』
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