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【組織・家系】
〈色護衆〉
物の怪や、人間側と敵対した妖怪を討伐するための警護・戦闘組織。竜胆と桔梗の紋を掲げている。所属する兵は、人間なら守遣兵、妖雛なら人妖兵と呼ばれる。呪術などを用いての攻防や、後方支援を行う兵は術師などの名称で呼ばれ、守遣兵や人妖兵とは呼ばれない。
中枢は四大武家、四大補佐家、四大術家の十二家と、それを統率する百元家の計十三家によって保たれている。基本的にこの十三家の判断を元に活動しているが、帝からの勅命があった場合はそちらを優先する。
〈守遣兵〉
色護衆に所属する、人間の兵士の総称。身体や得物を強化する術などを扱えないとなれないという前提、制約がある。
才に恵まれた、あるいは名家の出といった背景の持ち主であれば、人妖兵と同等あるいはそれ以上の力量に至る者も存在する。特に中枢を担う十三家の者たちは妙術を扱える家系のため、最初から妖雛と渡り合える実力を持つ。
〈人妖兵〉
色護衆に所属する、妖雛の兵士の総称。非常に少なく、多くて五人いるかいないかというほど希少な兵だが、一人に秘められた能力は兵士数百人のそれに匹敵する。また、長寿な者が長く在籍するなどして、不足を補うといった事例もある。
〈渡碓山〉
色護衆の拠点の一つで、艮方面にある山。渡辺家と碓伊家が頭領としてまとめ、黄都府以東での討伐任務に従事する。鉄色の小袖に煤竹色の袴を身に付けているのが特徴。
〈麗境山〉
色護衆の拠点の一つで、坤方面にある山。麗部家と境田家が頭領としてまとめ、黄都府以西での討伐任務に従事する。小豆色の小袖に鳩羽鼠の袴を身に付けているのが特徴。
〈四大武家〉
渡辺、碓伊、麗部、境田の四家。かつては百元家の臣下だったが、現在はほぼ対等に肩を並べている。四大補佐家と四大術家が仕える武家。妙術が受け継がれている家系であり、歴代当主や関係者の偉業から、英雄視されることも多い。
・渡辺家:「破邪」と称される妙術を受け継ぐ。異界異国由来の珍しい名字の家。
・碓伊家:「必中」と称される妙術を受け継ぐ。
・麗部家:「深影」と称される、影に対象を出し入れする妙術を受け継ぐ。(関係者…麗部直武)
・境田家:「怪力」と称される妙術を受け継ぐ。(関係者…境田兼昌、兼久、芳親)
〈四大補佐家〉
松条、大鎌、産形、熊井の四家。四大術家と共に、四大武家に仕える家柄。総称の通り補佐を目的とした妙術を受け継いでおり、武力の面でも秀でている。
・松条家:「露払い」と称される妙術を受け継ぐ。渡辺家に仕える。
・大鎌家:「刈茅」と称される妙術を受け継ぐ。碓伊家に仕える。
・産形家:「影潜」と称される、影に出入りする妙術を受け継ぐ。麗部家に仕える。(関係者…産形紀定)
・熊井家:「狩猟」と称される妙術を受け継ぐ。境田家に仕える。(関係者…熊井元助)
〈四大術家〉
川浦、湯澤、瀬織、瀧の四家。四大補佐家と共に、四大武家に仕える家柄。家系に代々受け継がれる妙術に加え、人間が習得できる術を最高水準で行使することができる。
・川浦家:「浄祓」と称される妙術を受け継ぐ。渡辺家に仕える。
・湯澤家:「幻惑」と称される妙術を受け継ぐ。碓伊家に仕える。
・瀬織家:「探知」と称される妙術を受け継ぐ。麗部家に仕える。
・瀧家:「網羅」と称される妙術を受け継ぐ。境田家に仕える。(関係者…瀧宗典)
〈旧武家〉
各地に点在する、戦乱の時代に武家として名を馳せた家々。地元と強く繋がっているため、色護衆と協力関係を結ぶことも多い。しかし中には、かつての歴史が原因で、あまり色護衆を良く思わない家もある。
武家の伝統を守っている家もあれば、商家などに転身した家もある。
登場した旧武家:星永家(橙路府井隆郡)
〈天授の家系〉
超常の存在から妙術を継承し、人間ながらに妙術を扱えるようになった家系。普通ではありえない特異な髪色と目の色、通称「天授色」を持つ人間が生まれるのが特徴。天授色は通常、妙術を扱える人間のみ現れるが、近親者にも現れる例も存在する。
受け継がれる妙術は、攻防などに用いられるものというよりは、治癒や卜占などを行えるものがほとんど。巫術と呼んで区別することもある。
途絶えた家系が多く、あまり数は多くない。
登場した家系:星永家、天藤家(黄都府稜都郡)
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