1人が本棚に入れています
本棚に追加
正直な所、気合いを歩けば多分病室までは自力で歩けたと思う。
というか歩かせて欲しかった。
そもそも私は乗り物に弱く、ベッドの振動+目眩で吐き気が限界値に近かったのだ。
幸いな事にギリギリ吐かなかった自分を誉める事にした。
耳鼻科の点滴と違って市立病院の点滴は頭がす少しスッキリしてきた。
大病院の点滴と言うプラシーボ効果であろうか。
昔40度近い熱で救急車で運ばれた時、病院の空気を吸っただけで38度まで体温が下がって救急車いらなかった事を思い出す。
なかなか騙しやすいメンタルである。
ついでに目眩もドッキリでしたと騙されてくれないものかと切に願う。
点滴が終わる頃、担当医が登場して血液検査の結果と主な原因を教えてもらった。
とりあえずカリウムやら塩分やらがかなり不足していた様子。
そりゃそうだろう、ここ一週間まともに飯を喰えてないのだから。
そして肝心のメニエール病であるが、内耳に存在する耳石が剥がれたから発病したとの事。
???
耳石とは何ぞ?
と言う顔をしていたら詳しく説明してくれた。
内耳にはバランスを司る地球コマが存在している。
耳中の水分と石がバランスを取って地面に立ったり歩いたり出来るとの事。
その耳石が所定の位置から剥がれて耳内をさ迷い続けているらしいのだ。
場所によっては所定の位置に戻る為、目眩が良くなったり酷くなったりする仕組みなのだ。
判ったからと言って、どないせいって話とも思ったが、翌日から本格的な治療を行うと告げられて入院初日が終わった。
飯?猛烈な車酔いに近い状態で食える訳も無し。
最初のコメントを投稿しよう!