Ⅳ.閨 ※

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「準備はしてきたのか」 「……はい」  侍女たちが、洗浄の後、媚薬が含まれているという香油の塊を後孔の奥に入れたのだ。体温でゆっくりと溶けて、中を潤ませるのだという。 「もう柔らかくなっている。少し解したら入りそうだ」  皇帝の指が中を探り、すぐにくちゅくちゅと水音が立つ。肉襞の中が蕩けてうごめいていく。 「んっ……あっ」  腹の側を探るように動かされて、指に一点が当たった瞬間、魚のように体が跳ねた。 「ぁん!」 「よいか、男の体はここに触れられると極めやすくなる」 「……んッ。わか……り……あっ」  皇帝の太い指が増やされている。気持ちのいい場所を何度もこすられ、足を開かれたまま腰が揺れた。 「……あっあ……!」 「感じているなら、ちゃんと言葉で言え」 「……いい……あっ……へいか、陛下。き、気持ちいい……」  指で拡げられたそこは、香油と媚薬でとろとろになって蜜がこぼれている。ぐっ、と奥を突きあげられると、自分の声とは思えない嬌声が上がる。陰茎の先端からは白濁が溢れた。 「そんなに啼かれては、こちらがもたんな」  皇帝はずるりと指を抜き、私の足を大きく左右に開いた。堂々と張り出した賜物の先端を、後孔の入り口にこすりつける。私はあまりの大きさに目を見張った。あんな巨大な雄茎を受け入れるなんて、とても出来そうにない。 「へ、陛下。無理です、そんな……入らない……」 「余の指を、うまそうに何本も飲み込んでいただろうが」  そう言いながら、立派な雁首が後孔の入り口にねじ込まれる。ぐり、と入ってきた巨大な賜物が、ぬちぬちと肉襞を拡げ中を擦り上げた。 「あ! ……や! おっきい……あ! あっあ! こわれちゃ……」 「……は、狭いな。もっと、息を抜け」 「んっ……あっ……」  皇帝は指で散々擦った場所を、賜物で潰すようにしてぐりぐりと擦った。いっぱいに拡がって苦しかったはずの孔がひくひくと震え、もっと中に入ってほしいと疼く。自然にゆらゆらと腰が揺れる。 「そうだ、もっと腰を動かせ。余でここを全て満たしてやる」 「……ふぁ……へいかぁ」  みちみちと皇帝の賜物が中に入ってきて、私は息をするのもやっとだった。薄い腹を撫でて、皇帝がここまでしか入らんな、と呟く。  大きな手で腰をがっしりと掴まれ、動くぞ、と声が聞こえた。 「……あっあん……や、あっ……あっ」  皇帝が腰を動かすと、巨大な賜物が自分の中で熱くうごめく。ごりごりと硬いもので中を擦られ、辛いはずがいつのまにか気持ちが良くてたまらない。自分の中から溢れる愛液と媚薬混じりの香油が、ぐちゅぐちゅと音をたてた。ぐっと中に入って来る賜物を思わず締めつけてしまう。 「……あ! だめ、もうだめぇ!」 「煽るな。加減が出来なくなる」  皇帝の手に力が籠もり、抽送が深くなる。 「陛下っ……出ちゃう、また出ちゃ…………」 「……堪えろ。後少し」  唇を噛んで達するのを堪えると、ずるりと抜かれた賜物が、もう一度深く入って来る。突き上げられた場所があまりにも気持ちよくて、背を反らしたまま爪先をぎゅっと丸めた。皇帝の賜物が、更に奥に突き刺さる。 「――ああああああっ!」 「くッ! ……出す……」  腹の中に熱い飛沫が満ちるのと、自分の陰茎から白濁が迸るのは一緒だった。皇帝が私を抱きしめて口づけ、体からは力が抜けていった。
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