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スキルを獲得したことに浮かれながらも、今日の成果を革袋に詰め込み、合成屋に売りに向かった。
「婆ちゃん。スライムの魔石とスライムゼリーって幾らで売れる?」
「魔石は一つ20Gね。スライムゼリーはいつも赤・青・白は5G、黒・紫・黄は10Gで買ってるんだけど……全色揃ってたらその分高く買うよ」
「えーと、個数にばらつきはあるけど……たしか全色あったはず」
直接渡すにも少し重かったのでカウンターテーブルに革袋を置き、婆ちゃんに確認してもらう。
「お、結構集めたね。そうだ、次から薬草の採取とかお願いしてもいいかい? 冒険者は皆モンスター討伐ばっかりやってて薬草の在庫がもう心許ないんだ」
どこぞの鍛冶屋と違って優しい婆ちゃんだし、薬草を採って来るくらいならレベリング中でもできそうだ。
それに、ゴブリンでレベリングをする頃にはポーションにお世話になる予定だ。ポーションが無くて瀕死……なんて状態は是非とも避けたい。
「うん、いいよ」
「ほ、本当かい? ありがとうね」
婆ちゃんはにこりと笑うと、代金とは別に100Gを手渡してきた。
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