16歳

先生の余談はテストに出ないと分かっていても毎回聞いていて為になるし、得て損はない知識だ。そして何より饒舌になると途端に喋り方が砕けてくるのが面白い。

面白いと言えば…音楽鑑賞中に先生が暗闇に乗じて感情を込めた指揮をしている姿もなかなかのものだ。みんな寝てるか携帯を見てるかだから、気付いているのは多分私だけだろう。

『音楽の感想文なんてのは思ったままに書けば何だって良いですよ。人の感じ方には正解も不正解も無いですからね』
そう言ってくれたから、自分の思ったままの感想を心置き無く書く事ができた。
寝ていたヤンチャ君が『良かった』と一言書いて提出しようとしたタイミングを見計らった様に
『その代わり50字くらいは書いてくれないと成績悪くします』
と付け加えたのには爆笑だった。