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「ごちそうさまでした!」
「ん」
「すごく美味しかったよ!」
「何度も聞いた」
「えへへ」
食べていて
ふと気づいたこと。
佐藤くんが
買ってきてくれたのは
てりたまサンドといちごオレ。
それは私が好んで
買って食べているコンビで
そのことを佐藤くんが言わなくても
見ていて知ってくれていたことが嬉しくて
「ほら、早く仕事しろよ」
「うん、ありがとうね、佐藤くん!」
「ん」
短く返事をした
佐藤くんは部署を後にする。
「よーし、仕事仕事」
お腹も
いっぱいになり
嬉しいことも重なり
俄然やる気が出た私は仕事を再開する。
好きな人が何気なく
私にしてくれる些細なことが
こんなにも嬉しくて、幸せを与えてくれる。
たとえ
両思いになれなくても
片思いのままでもそれでも
佐藤くんを好きになって良かったって思える。
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