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何がいいのか全く分からなくて、荒く息継ぎをしている間に、ジャージの裾からスルリと誠司の手が入り込んだ。そのままたくし上げられて、指先でそれを摘まれて、驚きに身体を跳ね上げさせた。
「ち、ちょっと……誠司っ……」
さっきまでの行為に熱を持ったままの身体は、簡単に再燃してしまう。
誠司が顔を伏せて、そこに唇を寄せる。
「うっあっ……誠司、やめ……」
初めての感覚に戸惑うより先に、ビリビリと身体を甘い感覚が支配して、首に回したままの両手で誠司を引き寄せてしまう。
「あっ……せ、誠司……」
たくし上げられたジャージが首に絡んで、苦しい。裸の背中がコンクリに触れて冷たい。
「もうちょっと」
誠司はそう言いながら俺のジャージのズボンを下着ごとずり下げてしまった。
「せ、誠司っ。今、やったばっかっだって……」
「ダメ。止んない。平良が欲しい」
顔を上げた誠司に見つめられたままそんなことを言われて断われるはずは無くて、視線を彷徨わせる。
大好きな誠司にそんな風に言われて胸がギュッと押しつぶされそうになった。
「それって、つまり……」
「そうだね。平良が好きだよ」
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