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益々ギュッと胸が苦しくなって、「誠司の馬鹿」と呟いてその頬をつねった。
「痛いよ」
「痛いのは俺だ。馬鹿っ。背中が……背中が痛い」
誠司はその意図を察して、俺を抱き起こすとギュッと抱き締めた。
だから、俺もギュッと抱き締め返して、その肩に顔を埋める。
「俺も、好き」
「ああっ……あっ誠司っ」
下から突き上げられて甘い声を溢す。
「平良、顔、トロトロ……」
「は、恥ずかしいこと、んっあ、言うなぁ」
誠司の上に座らせられたまま、肩を殴ると、「痛いって」と言い返されて、強く突き上げられた。
「こっちも……トロトロだけど」
誠司の指先が縁をなぞった。
「んっあっ……やめっ」
「も、イきそう。そんなに締め付けないで」
「そ、そんなこと、してねぇっ」
「ほんと、平良。やばい」
腰の動きを早めて、俺の腰を引き寄せるようにして突き上げられると、益々繋がりは深くなる。
「あっ……誠司っ……誠司」
名前を何度も呼んでしまう。
ほぼ同時に放って、荒い息が互いに整うの待つ。
グポッと音を立てて引き抜いた誠司が、俺を抱き締めたまま後ろに倒れた。
「ちょっと、せ、誠司っ」
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