初めての新人指導は驚きの連続

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 笑顔のままで手を洗いながら、鏡でメイクが崩れていないかササっとチェックする。  ……うん、メイク崩れは大丈夫そう。  丸くて大きい目に、高くはないけど小さめの鼻。  少しぷっくりとした唇はチャームポイントだと思ってる。  でも、完全に童顔だ。  背が低いのも相まって、すっぴんだと小学生みたいに見える。  もういい年なんだから、女性として大人っぽくありたい。  だけど頑張って濃いメイクをしても、『子どもが背伸びしてる』みたいな感じになって似合わないのが悩み。  メイクも研究して、ちょっと大人顔を目指しているんだ。  背中まで伸ばした髪は、ゆるいカールをつけたピンク系のダークブラウン色で、低めのポニーテールにまとめている。  努力の甲斐あって、最近は子どもに間違えられることは減った。   「お掃除中にすみませんでした。 ありがとうございます」  せっかくきれいに拭かれた洗面台を、濡らさないように気をつけて、清掃員さんへ再び笑顔を向けた後、私は所属する部署へと急いだ。
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