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「……一度で覚えたら、メモをとる時間も見る時間も、もったいなくないですか?」
お互いに言っていることが少しかみ合ってなくて、私たちは首を傾げあう。
どんなに記憶力に自信があったとしても、人間だもん。
忘れちゃうこともあるだろう。
仕方ない。
後で困らないように、私が新人の時にまとめた営業部のルールをコピーして渡そう。
変更されたこともあるけど、その部分は修正して……。
ちょっと甘すぎるかなって思うけど、きっと正式決定する部署は違うところになるんだろうし。
この3か月で白河君が営業部も楽しくて、会社にとって大事な部署なんだってわかってくれたら、先々で営業部にいきたいって希望を出してくれるかもしれないしね。
「紅先輩、質問していいですか?」
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