身長差38センチもある後輩・白河真雪くんが隙あらば過保護に溺愛してきます

イケメン度爆上がりの新人は笑顔が苦手

「紅(くれない)先輩、これじゃダメですか？」

　ついつい、じぃーっと見とれてしまっていたら、白河君はしゅんとした感じで眉を下げた。

「いやっ、ダメじゃないっ。
　むしろ、めちゃくちゃいいよ、白河君っ。
　すっごくイケメンでかっこいい」

　私は白河君の言葉にハッとして、慌てて答える。

　あ、また『かっこいい』って言ってしまった。
　でも本当に美形でかっこいいから仕方ない。

　しょんぼりしていた白河君は、私が見つめる前でじわじわと口を緩(ゆる)めて、ニタァと笑った。

　……待って。

　この笑顔が、せっかくのイケメンを殺してしまう。
　笑顔がヘタすぎる。