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「紅先輩、いろいろ取ってきたから一緒に食べませんか?」
ビュッフェの料理を持って来てくれた白河君が、きれいに盛り付けた皿を私に差し出した。
「ありがとう、白河君」
さすが、白河君は気が利くな。
だけど歓迎会の主役に、気を遣わせちゃった。
「でも大丈夫、私幹事だから。
白河君がたくさん食べて飲んでね。
私もみんなが席を立たなくていいように、料理をとりに行こうかな」
ビュッフェコーナーの方へ目をやると、何人かの同僚が楽しそうに料理を選んでいるのが見える。
そっか、ビュッフェだし、食べるものを選ぶのも楽しみだよね。
せっかく白河君が料理とって来てくれたし、私もちょっと食べてから動くか。
「やっぱり、先に白河君がとって来てくれたの、頂こうかな。
盛り付け、きれいだね! 一緒に食べよ」
白河君から皿を受け取ってテーブルに置くと、嬉しそうに顔をほころばせて、私の椅子を引いてくれた。
「白河君と、紅さんってさ、身長差がすごいよな」
私が椅子に腰かけると、その隣に白河君も座り、ずっと私たちの様子を見ていたひとつ後輩の畑田君が話しかけてくる。
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