蝶になった白河君と飲み過ぎた歓迎会

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 私も一緒に笑っていたんだけど、先輩後輩が逆になってしまったような2人が面白いと言うよりも、白河君が私のことをフォローしてくれたのが嬉しくて、笑みが浮かんでくる。 「あ、もうビール無いね。持ってくるね」  白河君にありがとうの意味も込めて、ビールサーバーでおかわりを注ぎに行く。  白河君って、ヘンな子だと思ってたけど、すごくいい人だな。  努力家で、一生懸命で素直だし。  外見が変わってから、女子社員から注目を浴びているのに、デレデレと鼻の下を伸ばすことも無い。  むしろ私以外の女子社員と、業務以外のことを話しているところすら見たことがないかも。      私はビールを注ぎながら、白河君が言ってくれた『素敵な大人の女性です』って言葉を思い出して、胸が少しドキドキするのを感じていた。
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