身長差38センチもある後輩・白河真雪くんが隙あらば過保護に溺愛してきます

蝶になった白河君と飲み過ぎた歓迎会

　私が感動していたのに、白河君が真剣な顔でまた変なことを言うから、周りがドッとウケた。
　冷えた空気感を払拭するように、みんな過剰に笑っている気もする。

　待って、ナシナシ。
　このタイミングでお礼を言うと、余計おかしいことになっちゃう。

　私は言いかけた言葉を引っ込めて、絡みつくような白河君の視線を見ないふりした。
　もう泡が少ししか残っていないビールジョッキを、黙って傾ける。

　それに私は、一応彼氏がいるんだけど……。
　今そんなことを言ったら、ますます冷やかされそうだから黙っとこう。

「いやー、白河君って、おもしろいわ」

「ちょっととっつきにくいと思ってたけど、こんなにウケる子だなんて思ってなかった」

　真面目な無表情で、質問に答えていく白河君に、酔っぱらったみんなは爆笑している。