蝶になった白河君と飲み過ぎた歓迎会

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(くれない)先輩、大丈夫ですか?」  近寄ってきた白河君は背の低い私に目線を合わせように、かがんで話しかけた。  スッときれいな線を描いた眉の下に、少しタレ目気味の瞳。  近くで見ると、まつ毛が長くて、上品さがある目元をしている。  口角がキュッと締まった唇は形が良くて、通った高い鼻筋とのバランスが完璧。  やっぱ、白河君ってイケメンだわぁ。 「(くれない)先輩?」  ボンヤリと白河君の顔を見ていると、心配そうに眉をひそめられた。 「あっ、大丈夫! 大丈夫!  私、結構お酒強いから。  白河君こそ、かなり飲まされてなかった?」  私は慌てて両手を振って、白河君に見とれていたことをごまかした。 「俺も大丈夫です」 「へ、へぇー。 白河君って、お酒強いんだね」  実は酔っぱらって、ふわふわと浮いてる感じがしている頭の中だけど、シャキッとしているように見せかける。  私は白河君の教育係だし。  歓迎会なのに、先輩として酔いつぶれるなんて出来ないもんね。 「こらぁ、そこの紅白コンビぃ! なにイチャイチャしてんのーっ」  酔っぱらった先輩が、路上なのに大声で叫んだ。 「イチャイチャなんてしてませんよーっ」  恥ずかしいから叫ばないで欲しいと、心の中ではちょっと困りながらも大きな声で返す。
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