黄砂のなかで

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
「ウソにもほどがあるだろ」 自分で自分におかしくなって、声にして笑った。 そこでスマホが鳴った。 ラインには、包丁を持った彼女の画像が貼られていて......。 額から血を流して倒れている妻も写っていた。 『あなたの家に来ちゃった。 奥さんのこと、どうしようか迷ってた。 でも、やってもいいんだよね』 ウソだろ!! 僕は反射的に駆け出して会社の外に出た。 黄砂に覆われて真っ白で先がみえないままで。 スマホから通報したりラインを見ながら走るしかなかった。 ━━━━完━━━━
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!