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「おい、アホの子。開いた口が塞がらなくなって、アホさに磨きがかかってんぞ」
「うるさい、インドアゴリラ。真面目な顔すると、顔の厳つさに拍車がかかるぞ」
「誰が顔の厳つさだけが売りのゴリラだっ! 喧嘩売るなら買うぞ、てめぇっ!」
「残念でしたーっ! 先に喧嘩売ったのはそっちでーすっ、買ったのは俺でーすっ」
「誰がアホの子じゃボケッ」と怒鳴り返して、サッと拓弥の後ろに隠れる。途端、「あっ、てめっ、タクを盾にすんなっ! 卑怯だぞっ」と優作が声を荒げる。
へっ、こっちだって毎度毎度、お前に技かけられてばかりじゃねぇんですよーだっ。
ざまぁみさらせ。
「べぇー」と顔だけ出して優作に向けて舌を出せば、「子どもみたいな喧嘩しないっ」と拓弥が呆れたように言った。
そんな年不相応のやり取りをする俺達を、たかのっぽくんがオロオロとしながら見守る。
(そういえば、拓弥って、俺達の中で唯一の結婚経験者だったな)
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