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俺ら、そういう友情に熱い、汗と涙を共に流しながらあの夕日にまで走ろうぜ、ザ・青春みたいな感じの仲じゃないもんな。むしろ、そんな誘いなんてした日には、ガチで断れられるかドン引かれるかのどっちかだわ。スポ根漫画のような熱い友情関係は、俺達3人向きじゃない。
品川優作。
井尻拓弥。
2人とも、俺こと酒井透の幼馴染にあたる人物だ。
小学校の頃からの付き合いであり、一時期は疎遠にもなったが、昨年の夏頃に再会して以降、またこうして顔を合わせるようになった。
ゴリラみたいな見た目のわりには、職業がSEと驚きのインドア派の優作。
そんな優作とは反対に、線が細く優男風な外見の拓弥は、デパ地下のフロア店長。
そして俺自身は小学校の教師と、まるで立場も役割も違う3人だが、それでもこうして、しかも音楽スタジオなんて場所に集まっているのには、一応それなりの理由が存在している。
まぁ、それなりの理由といっても、『社会人バンド』として活動してるからという、ただそれだけの事なんだけど。
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