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幸せな花嫁
少女の視界に燃え盛る街が映る。
だが、街を襲う炎は少女を生贄にすることによっておさまる。
少女は震えた。
それは、「炎」への恐怖や「死」への恐怖ではなく、少女の「死を望む」街の人々の気持ちに対しての恐怖だった。
自分はやはり「いらない存在」なのだろうかと少女の瞳から涙がこぼれる。
「・・大丈夫だ」
誰かが優しく少女を抱きしめる。
「・・の事は、俺が絶対に守る」
そう言って青年が少女に微笑む。
どうしてこの青年は自分を守ってくれるのだろうと少女は思った。
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