幸せな花嫁

1/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ

幸せな花嫁

少女の視界に燃え盛る街が映る。 だが、街を襲う炎は少女を生贄にすることによっておさまる。 少女は震えた。 それは、「炎」への恐怖や「死」への恐怖ではなく、少女の「死を望む」街の人々の気持ちに対しての恐怖だった。 自分はやはり「いらない存在」なのだろうかと少女の瞳から涙がこぼれる。 「・・大丈夫だ」 誰かが優しく少女を抱きしめる。 「・・の事は、俺が絶対に守る」 そう言って青年が少女に微笑む。 どうしてこの青年は自分を守ってくれるのだろうと少女は思った。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!