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封印された魂
午前中のみの仕事を終えたセツナは愛する妻の事を考えながら帰り道であるにぎやかな市場を歩いていた。
ところが、平和なはずの市場に悲鳴が響く。
「誰か!助けておくれ!魔道士が暴れている!」
強い魔力を感じたセツナは悲鳴が聞こえた方向へと走り出した。
夫の体調を心配し何か栄養のある食事を作りたいと食材選びに悩んでいるシルエットに、黒いローブの人物が話しかける。
「申し訳ないのですが、譲っていただきたい品がありまして・・」
「あら、何かしら?」
ローブの人物はフードを被っているため顔は見えない。
「ええ、実はですね・・」
ローブの人物がフードを外す。
「あなたの心臓をいただきたいのですよ・・!」
長い黒髪の男がシルエットに向かって黒い光を放った。
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