願いを叶える水晶玉

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「なぜここにいるの?  どうしたの?」 僕が驚いてこう話すと友達の『泰地(たいち)』が、 「水晶玉は見つかったか?」 と声をかけてきた。 相変わらず泰地と周りの友達はにやにやと笑みを浮かべている。 「あ、あぁ、見つけたよ…  ん?  何故僕が水晶玉を探していること知っているの?」 僕が聞くと泰地が、 「ちょっと水晶玉見せてくれないか?」 と言ったので、僕が背中に背負ったリックサックから水晶玉を取り出して手に取ると、そこに薄暗い洞窟の中では気が付かなかった文字が書かれていた。 『エイプリルフール』 僕は今日が4月1日だったことを思い出して、 (やられた~) と思いながらガッカリとした顔をしていると、友達皆が笑い出した。 「残念だったな!」 泰地が僕の肩に手をかけながらなぐさめてくれた。
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