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それからしばらくして意識を取り戻した私は一体何がどうなったのかを考え始めた。
そもそもこのペンダル学園は100年以上の歴史を持つ学園で王都のパブリックスクールとして名を馳せて来た。
貴族制度廃止となってからも、この学園の教育方針である紳士淑女を育成するという精神は変わっておらず、学園の威厳と誇りはますます高く評価され、元貴族は貴族でなくなって尚さらにこぞってこの学園に通わせるようになった。
生徒は主に元貴族の子供、そしてお金持ちの商家の子供たちばかりだ。
小中高とある学園の中で高等部は16歳から18歳までの3年間だが、その高等部は地方からの元貴族の子供も入学して来る。
私もご多分にもれずそのひとりだ。
騎士隊がなくなった今でもこの学園には騎士の学科があり男子生徒は皆騎士練習生として授業を受ける事になる。もちろん希望すれば女生徒も入れる。
そしてそのたったひとりの女生徒が私だ。
そんな学園にいきなりやって来たのがヴィルフリートだった。
彼は3か月前いきなり騎士練習生の講師として学園にやって来た。
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