1婚約者気取りはやめてください

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 「君って女だよね?どうしてこんな所に?まさか騎士練習生なのか?おい、嘘だろ!えっ?女が?勘弁してくれよ。参ったな…そんなの聞いてないぞ。俺は男の生徒ばかりだと思っていたが…女が騎士練習生に?くそ!」  彼はそんな事を小さな声でグダグダ言ったが全部聞こえてましたから。  「君、名前は?」  「はい、バイオレット・レスプランドールですけど、一応練習に参加する許可は頂いてますが」  私はいけませんか?目線でその講師を睨んだ。  だが、彼は私の名前を聞いて目をむいた。  息をのんで大きくため息をつき肩を落とした。  そのうち気を取り直したのか彼は慌てて私の方を向いて言ったのだ。  「き、君がバイオレット・レスプランドールなのか?いや、顔は知らなかったから驚いた。いいんだ。今のはこっちの話だ。いきなりで驚いただけなんだ。俺はヴィルフリート・バルガン。実は君に婚約を申し込んでいるんだ。聞いていると思うが…いやぁすごいな。あの剣さばき見惚れたぞ。さすがは俺が選んだ婚約者だけの事はあるな。まだはっきり決まったわけじゃないがきっとそうなる。よろしく頼むよ」
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