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第1章 満天姫といふ女性。
西暦1598年06月06日。
福島正則に次男である市松が産まれ
正之の居場所は…すぐになくなり…
福島正則｢市松いや…正之、そなた、おったのか？見えなかったわ…｣
この日から伯父であり養父でもある福島正則から正之に対してのいじめは苛烈を極めていきました。
福島正之『自分が両親に頭を下げて正之を養子に欲しいと縋っていたのに…これは…裏切り行為ではないのか？』
福島正之は14歳になったばかりで、
満天姫との婚約が内定したばかりではありますが…
福島正則｢市松という名前は…この子にこそ相応しいのでそなたは正之と名乗るが良い。｣
別所家では可愛がられていた市松こと福島正之に自らの幼名を付け福島家に迎えたいと縋ったのは誰であろう…
福島正則でした。
正之｢畏まりました、良き名を頂きまして義父上様の御慈悲に感謝致します。｣
形ばかりの挨拶をしながらも…
正之の心は切なく軋んでおりました。
正之『満天姫と所帯を持てばこの孤独感は…消えるのだろうか？』
家は一応あるものの強い疎外感を常日頃より感じているため…
正之は満天姫と祝言を挙げ
孤独感の消したいと願っていました。
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