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『あっはは、女々しい上にガキみたいだねぇ』
いつかあの男から言われたこの台詞。
言われなくても分かってる。
表面上は物分かりの良い人間を演じてはいるけれど、本質は粘着質で子供じみている。
己の愚かさが原因で彼女の心が離れた事も十分承知している。
だからこそ、ここまで引き摺っているんだ。
「青柳、今日飲み行かない?」
同期の砂川が俺の肩に手を置き、体重を掛ける。
「………悪い、急ぎの仕事が入った。また今度誘ってくれ」
「マジ~?残念。有能過ぎんのも困りもんね。頼られちゃって」
「嫌味を言うくらいなら代わってくれよ」
すがるように言うと、砂川は「嫌だね」と鼻で笑って自分のデスクに戻った。
………ったく、どいつもこいつも。
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