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レイくんの事ばかり考えてたから、遂に幻覚まで見るようになってしまったのか…
いや、でも、今確かに……
再度確認してみようと思った時には手遅れで、スーツを纏った後ろ姿は既に遠くに行っていた。
でも後ろ姿だけでも、彼がただならぬイケメンっぷりを発揮しているのは十分伝わってくる。
だってオーラが違うもの。
直ぐにレジに立つ店員の元へ駆け寄る。
「あ、あのっ!!今、レイくんが………じゃなくて、レイくんによく似た王子様みたいな人!」
「は、はいぃ?」
「えっと、その、今出て行った、茶髪の緩いウェーブ掛かった髪型の、濃いねずみ色のスーツ着た男の人って、この店によく来るんですか?!」
興奮と混乱で、気持ちばかりが前のめって言葉が出てこない。
グレーをねずみ色なんて言ってしまうし。
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