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12月になった。
綾野は、資格を取る為の勉強をしたり
合間に、同僚達に合コンに誘われたりと
目的に向かって私生活を充実させていた。
クリスマスイブまで、後2日に迫った
ある日の夜、裕介から電話が入る。
私的な電話はあの日以来...
綾野は涙が出る程嬉しかった。
「もしもし、裕介さん?」
「待たせたね。
やっと連絡が出来るようになった...
しっかりとケジメをつけてきたから
もう心配はいらないよ。
早く君に会いたい...」
裕介はあの時の約束を決して忘れては
いなかった。綾野の頬に嬉し涙が流れた。
「はい、喜んで」
クリスマスイブにホテルのフランス料理店で
待ち合わせをした2人は、席を案内された時
指先が僅かに触れた...たったそれだけの事が
綾野はただ嬉しかった。
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