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誠一は、麻衣の置かれている状況を
話し出した。
「私は小さいながらも会社を経営している
ゆくゆくは、麻衣に婿を取り跡を継いで
貰いたいと考えている。
麻衣も承知しているはずだが？」
麻衣は小さく頷いた。そして続けた。
「でもお父様、裕介さんはとてもお仕事が
お出来になるの！だから辞めてなんて
言えない...ごめんなさい」
裕介は思い出していた。
経済誌に掲載されていた写真を...
綾野誠一...
あの有名な綾野興産のオーナー...社長だ。
じゃあ麻衣は、社長令嬢という事か？
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