少しずつわかる本性

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少しずつわかる本性

こんなに美しい女性からの誘いを 断る馬鹿はいないだろう。 そう思わせる程、美恵は美しい女性だった。 裕介は美恵からの積極的な誘いに 始めは戸惑いがあったのも事実...だが デートを重ねる毎に趣味や嗜好の話しで 盛り上がり、意気投合する事で 徐々に不安が払拭されていった。。。 気持ちが固まってきた頃 美恵は裕介宅へ強引に押しかけ 同棲を始める。 裕介33歳、美恵36歳の春 僅か半年の交際で 遂に、二人は結婚式を挙げた。 裕介夫婦は、両親が今迄住んでいた 一戸建てを譲り受け暮らす事になった。 美恵は家庭を守って貴方を支えたい...と 一途に訴え、専業主婦になっていた。 新婚生活も落ち着いた頃 純子に美恵から一本の知らせが入る。 「お母さん、先日検診に行ったら  私の胃の中にピロリ菌がいたんですって!  半年お薬を飲んで除去する事にしたので  暫く、避妊する事になりました」 「えっ⁉︎あぁぁそう...」 ピロリ菌?そんな事結婚前にしてなさいよ! 貴女37歳よ? 呑気な事言っちゃって大丈夫? 姑根性丸出しで言ってやりたい気持ちを ぐっと堪え口をつぐんだ。
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