対峙する

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裕介は将来誠一の会社に入社する為 すぐさま修業を始める事で合意したそうだ。 誠一は会話の中で、経営者特有の観察力で 裕介の持つ明確なビジョンや力量を 見極める事が出来て嬉しかった。 来月から隔週で社長に同行、顔繋ぎをする。 素性は、部長他一部の人のみ知らせる事。 部長の下で仕事を覚え 9月より営業課長として、途中入社する事。 「これは、決定事項だ!」 と誠一が苦笑いしながら言うと 「承知しました」 と裕介は笑顔で答えた。 誠一にとって裕介との話し合いは 有意義でかけがえのない時間になった。 返り討ちにするつもりが、気に入ってしまい 昔から知っている様な感覚さえ覚えていた。 あまりに速い展開に麻衣は心底驚いた。
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