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半年後、ピロリ菌の除去が終わった頃
美恵は初めての子を妊娠したが
流産してしまった。
美恵は泣き喚き、手がつけられなかった。
心配した裕介は母純子の手を借り
サポートをする生活が続くが
2年後に待望の男の子をもうけた事で
ようやく落ち着きを見せ始め安堵する。
ホッとしたのも束の間
美恵は、育児が苦手だった。
子供が泣く度にオロオロしては
頻繁に姑の助けを求める。
だが注意された事が気に入らなければ
裕介に泣いて訴える...その繰り返しだった。
「お母さんが...酷い!ヒック...」
裕介は、美恵の言葉を鵜呑みにして
純子の言葉を遮り責めていた。
「母さん!言い方には気を付けてくれよな。
美恵を虐めたりしたら許さないぞ!」
助言のつもりで言っても
裕介に言い付けられて凄い剣幕で叱られる
とうとう美恵の言う事には「はい、はい」
否応無しに頷くようになっていく。
私は、とんでもない女性を息子に紹介した
のかも?しれない...と純子は悔やんだ。
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