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「とりあえず、みんなの前で謝罪させよう。それからだね。」
「はいよ、フルカワさん。お前金返せないならちゃんと謝るくらいしろよ。」
「それにしてもお前アレだな、まるでドブネズミだな。」
「ドブネズミか。どこからともなく沸いてくるコイツにはちょうどいいよ。先輩!」
"ドブネズミ。
もはや人じゃない。
人の尊厳を無くしたようだ。
罪人だとして、せめて人として扱われないのだろうか。"
そんな思いも通じる事なく彼らのテリトリーに戻る。
着くなり各々が寝ている寝床の前で土下座させられる。
「ちゃんと頭下げろやコラ!」
ガコンッ!
頭を下げてもフルカワの鉄拳が飛んでくる。
睨み返しても何しても飛んでくるため、無言の抵抗が届く事はなかった。
"このままじゃ死ぬ・・・もう限界だ。"
殴られ続けネズミは本能から反撃を始め、フルカワと殴り合いとなる。
炊き出しの飯やシーツがグチャグチャになってももうどうでもいい。
やり返さないと気が済まなかったのだ。
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