雪花の捕物帳〜後編〜

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「とりあえず、みんなの前で謝罪させよう。それからだね。」 「はいよ、フルカワさん。お前金返せないならちゃんと謝るくらいしろよ。」 「それにしてもお前アレだな、まるでドブネズミだな。」 「ドブネズミか。どこからともなく沸いてくるコイツにはちょうどいいよ。先輩!」 "ドブネズミ。 もはや人じゃない。 人の尊厳を無くしたようだ。 罪人だとして、せめて人として扱われないのだろうか。" そんな思いも通じる事なく彼らのテリトリーに戻る。 着くなり各々が寝ている寝床の前で土下座させられる。 「ちゃんと頭下げろやコラ!」 ガコンッ! 頭を下げてもフルカワの鉄拳が飛んでくる。 睨み返しても何しても飛んでくるため、無言の抵抗が届く事はなかった。 "このままじゃ死ぬ・・・もう限界だ。" 殴られ続けネズミは本能から反撃を始め、フルカワと殴り合いとなる。 炊き出しの飯やシーツがグチャグチャになってももうどうでもいい。 やり返さないと気が済まなかったのだ。
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