0人が本棚に入れています
本棚に追加
序話 ノースポール
「よし……逃げよ!」
八重姫、いや私、神咲 心は思った。
私は神咲 心。中学3年生で剣道部の部長だ。大会にも出たことがあり、何度も優勝している実力を認められ、2年生の時に部活にスカウトされ、3年生の初めの頃に部長になった。
そんな私は8月3日、夏休みだが、大会も近いため、友達からの誘いを断り体育館で練習をしていた。
「……おそくなってしまった。」
夏の昼は長い。だが、時刻は7時をまわり、空は赤く染まっていた。
(今日の夕飯何かなー?)
そんなことを考えて、早歩きで帰っていた。
「危ない!!!!!!」
キィィィィィ
は?
ドンッ
体を強く打った
痛い、苦しい
目を開く
地面は赤く染まり始めていた
そして、私を轢いた車は去っていった
目が霞んでくる
(大会には出たかったな)
意識は途切れた
……え
……う……え
「ははうえ!!」
「!?」
「千鶴……丸!?」
「まりあしょびをしましょう」
(ええええええええええええ!?)
気づいた時には、源頼朝の妻、千鶴丸の母、八重姫になっていた!
最初のコメントを投稿しよう!