序話 ノースポール

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序話 ノースポール

「よし……逃げよ!」 八重姫、いや私、神咲 心は思った。 私は神咲 心。中学3年生で剣道部の部長だ。大会にも出たことがあり、何度も優勝している実力を認められ、2年生の時に部活にスカウトされ、3年生の初めの頃に部長になった。 そんな私は8月3日、夏休みだが、大会も近いため、友達からの誘いを断り体育館で練習をしていた。 「……おそくなってしまった。」 夏の昼は長い。だが、時刻は7時をまわり、空は赤く染まっていた。 (今日の夕飯何かなー?) そんなことを考えて、早歩きで帰っていた。 「危ない!!!!!!」 キィィィィィ は? ドンッ 体を強く打った 痛い、苦しい 目を開く 地面は赤く染まり始めていた そして、私を轢いた車は去っていった 目が霞んでくる (大会には出たかったな) 意識は途切れた ……え ……う……え 「ははうえ!!」 「!?」 「千鶴……丸!?」 「まりあしょびをしましょう」 (ええええええええええええ!?) 気づいた時には、源頼朝の妻、千鶴丸の母、八重姫になっていた!
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