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「おい少年。貴様瑠璃様にお茶の一つもお出し出来ぬのか!」
執事は少年に向かって一喝。
「え? あぁ……。ってなんで俺が!」
一瞬キッチンに向かいかけた足を止め、少年は声を荒げた。
「まぁ良い……。おいお前、そこに座れ」
少女は軽く人差し指で向かいの席を指し、着席を促す。
「なんであんたに指図されなきゃなんねんだよ。大体なんで上がり込んでんだ」
余りの身勝手ブリにいちいち怒ることが馬鹿らしくなってきた少年は、とりあえず椅子に座ってテーブルに肘を付いた。
「私は死末瑠璃という。コレは執事の黒夜秀雄(こくやひでお)。お前は杉浦妖平で間違いないな?」
「あぁそうだけど何の用だ」
かったるそうに瑠璃の問いに答える妖平。
瑠璃は再び口の端を吊り上げながら言った。
「お前と夫婦(めおと)関係となり我が故郷へ連れて行く」
「……………ッはあぁぁぁぁぁぁ!?」
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