本編

10/35
前へ
/36ページ
次へ
「おはよう、岸野。ちょっといいか」 月曜日の朝。 廊下で会った宮嶋が声をかけてきた。 「おはよう、宮嶋。どうした?」 俺の腕に自分の腕を絡めて引き寄せた 宮嶋は周りを気にしながらこう切り出した。 「あれから川瀬とヤッたの」 「はあ?お前、朝から何言って、」 「はは。ごめんごめん。そんな訳ないよな。 あんな陰キャ、相手にならないもんな?」 じゃあまたなと宮嶋があっさり離れた後、 ぼんやりと川瀬とのことを思い出す。 玄関先でイカされた後、匂いが残る玄関を キレイにし、川瀬と軽く飲み直したのだが。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加