3人が本棚に入れています
本棚に追加
収容
扉の向こうを歩く友人の姿を見つけ
それは幻覚なんだという声を聞く
幻覚は見てないし
そもそも聞こえる声が幻聴なんだと
俺が判断したところで
友人に腰縄がついて
両手首にバンドがついているのに気付く
薄暗い空気を吸い込んで
警官の制服を着た警官が目に入った
そしてこれは幻覚ではないとの声を聞く
俺は薬物でトリップできない体質なんだ
小さくはっきり声に出すけれど
それはどこにも届かず
扉の向こうの友人の
「お前もか、ウケるぅ」の言葉に刺さる
あんな奴と友人だった事に泣いた
そして友人の顔は相変わらず大きかった
最初のコメントを投稿しよう!