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俺は釈放された。
警官の怒鳴り声が耳に残って、反芻する度に震えが止まらなくなる。
「もう二度とこの日本に逆らう歌を歌うな!!
もし歌うのを目撃したら、『思想犯』で刑務所にぶち込んでやる!!」
と。
脅しだった。俺は権利者に脅されたのだ。
殴るけるの非人道的な拷問の末、激しく脅されて続けひれ伏させた末の釈放だ。
こんな事ってありか?
俺がああいう政府を批判するに歌を歌っただけでも、俺はしょっ引かれる。
理不尽過ぎないか?
何でこの国はああいう権力者が偉いんだ?
政治家どもは、増税増税増税増税増税搾取搾取搾取搾取搾取搾取!!
どんどんぶっ潰される、国民の生存権と人権。
弱い立場の人々が虐げられて、強い立場の奴らに奢れる。
更に福祉も文化もぶっ壊されて、どんどんこの国の価値は搾取に長けた権利者を太らせる。
こんな俺は親が貧困で人並みの生活が出来ずにろくに学校は行けずに、社会人になってもワーキングプア暮らし。
こんなろくでもない人生は、周囲の奴らの言う通りに自己責任だと思って諦めてたら、
実はこのこの国の政治が腐りきっていた事が解って、路上でメッセージソングを歌い続けてただけだ。
それなのに、周りの奴らは冷たい目をして耳を塞いで、
「やめろやめろ!!この●●め!!」
と、歌うのを妨害してくる。
何度命より大事なギターを、心無い通行人に破壊されそうになったか?
このギターは、俺がバンド時代との決別の為にあの頃の微々たるギャラで買ったものだ。
そのギターも、あの警官に囲まれた時に目の前で破壊された。
もう二度と歌えなくする為にだ。
またバンド時代の屈辱がぶり返した。
メッセージソングを歌いたい俺と、
売れ線のラブソングを歌いたい他のメンバーと、常に小競り合いをして遂にバンドから追放の形で一方的に脱退させられたのだ。俺は。
何で、政治を批判する歌を歌ってはいけないんだ!!この国は!!
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