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2 − Souzen side
また今日も生きている。
いい加減開放されたいものだ。
精神障害を持っていると診断されてから、
周りからの目が厳しくなった。
あの子のお家は教育が厳しいんだとか、
なんだかあること無いこと噂されて面倒くさい。
朝、とりあえず起きてはみたものの、
目の前に見えるのは、数か月前に首を括った母の写真。
僕が周りに虐められていることを知って、
責任に押しつぶされた結果がこれだった。
「はぁ.......。ん、?」
もう一眠りしようかと寝転んだところで、
滅多に鳴らない携帯がブーブーと騒がしく音を立てる。
開いてみると、なんてことない、幼馴染からのメールだった。
内容は、近くに来たから会えないか、というもの。
無理だ、とも言えず、
僕は数カ月ぶりに、外に出る支度をする。
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