不思議な物件

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しかし、物件に近づけば近づくほど… 〈ドク ドク〉 胸の鼓動が少しずつ大きくなっていった。 違和感を感じながらも到着し、空いてる1LDKの部屋を伺うと更に… 〈ドクン ドクン ドクン〉 胸の鼓動が大きくなっっていった。 果穂が胸を手で抑えたその様子に司は徐々に心配し始める。 「大丈夫か?果穂。」 「ううん、大丈夫。苦しくもないの。」 苦しくないのに胸の鼓動が目立つ事は度々あった。 特にピアノを弾いている時が多い。 初めてきた場所なのに何故…? …でも、これはもう運命かも…? 「…ここにする。」 「え!?早くね?」 「何がなんと言おうとここにするから。 なんか胸騒ぎがするの。ここが良いって。」 以降、司の文句を無視して、その日の内に部屋の契約を行った。
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